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TRPGと他ジャンルとの比較論(2)

昨日の記事のつづき。

TRPGの隣接分野として、エロゲからなにか学べないか。
という視点から、ひとつ論じてみようかと思います。

といっても、エロゲの説明から始めてみても
部外者には理解しにくい世界だと思いますので、
はしょって結論だけいいますと、

(A)エロゲ市場では、年に300~400タイトル、
  シナリオ数にして1500~2000もの恋愛物語が
  商品として売られており、
  メーカーではフローチャートをはじめとした
  物語のフォーマット化が進んでいる。
    →物語生成の方法論へのヒント

(B)ゲーム性から物語に重心を移しているなど、
  近年の流れに共通性がある。
    →ジャンル横断的、世代的な共通性へのヒント

(C)エロゲユーザーの中には、同人誌などの場をはじめ
  物語を再展開させる技術が育ってきている。
    →潜在的なTRPGユーザー層獲得のためのヒント

井上純弌氏の狙いはここらにあるのでは、というのがわたしの予想。

メールゲーム出身のLiar-soft、
TRPGシナリオを経て『月姫』を作ったTypemoon、
などの例もあって、それなりに親和性が高いのかもしれません。


他にも、メディア特性の活かし方など、アイデアはあるのですが、
一度にまとめられる話でもありませんので、今回はここまで。

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井上純弌について-ポイズン ゲーマーミーティング

井上純弌井上 純弌(いのうえ じゅんいち、1970年 - )はイラストレーターとしても活躍するゲームデザイナー。同人活動でのペンネームは希有馬(けうま)。オタク的サブカルチャーに対して、商業的収益性やトレンドなどの営業的視点に立った考察や作品制作が多く、その論考

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"エロゲ"って書いたら・・・

広告が飛んできたので削除しました。
ブログにも来るとは思わなかった。がっくり。
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